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金ペン堂でペリカン スタールビーを買いました。

前回の訪問は2013年ですから、あれからずいぶん経ってしまいました。
(この7年間はペリカンの万年筆を買ってなかったということですね…)
今回の主な目的は、過去に購入の2本をよーく洗って頂きたい。というメンテナンス依頼のため。

●関連過去記事:

↑ 緑縞 EF

↑ 青縞 M

お気に入りのペンだったのに、私自身の療養だのなんだので年単位で休眠させていました。
特に10年以上前に購入の緑軸は近年、尾栓の動きが硬くなってきており「ムリすると外れちゃうかも….」とヒヤヒヤしつつ使ってました。
おそらく今までの洗浄が甘くて、インクが固まっていたり吸入部の潤滑油的な成分がなくなってきたりしてるんだろうなーと予想。

金ペン堂が今まで購入のペンの洗浄メンテナンスをしてくれると知ったのは、Instagramのアカウント(@kanda_kinpendo)を訪問するようになってからです。
インクやペンの美しい見本写真の投稿:ペリカンなどの、通販案内や限定軸の予約受付もされています:だけでなく、後述しますが看板犬のモンちゃんが居ると知ったのもこちら経由なのです。

というわけで2008年と2013年に購入のM800を2本差しのペンケースに入れ、ペリカンの保証書もなんとか探し出し。
記憶していたより更に都会化した(というか飲食店が増えた?)気がする神保町を久々に歩いたのでした。
お店は昔と変わらずコンパクト空間ではありましたが、みっしりと美しい軸が並ぶディスプレイは整然としており圧倒されます。
通りがかる足を止めてガラスの中を見入る、観光客らしき人々も多し。

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ちょうどご主人が店頭にいらっしゃった時で、こころよくメンテナンスを引き受けて頂き安堵。
(分解洗浄だけでなく、私の書き方に合わせてペン先を微調整までしてもらっちゃった…
 帰宅後試すと、トゥルットゥル…? の滑らかなインク出と新品のように輝く軸のツヤに「フフッ」と声に出た真夜中でした。)

とにかくこれで2本のペリカンM800が机上の一軍万年筆に返り咲いて感動です。
紙の上をスルスルと走ってくれるようになりました!
やっぱりこのペン、名品なんだなあとあらためて思った次第です。
遠い山奥から出てきて良かった….

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そして私が洗浄を依頼するタイミングで、カウンターの上で売り出し準備の作業がされていたのがスタールビー軸です。
「これは…限定の…あれでしょうか。」
などと言ってしまってからの展開、ちょっと記憶が曖昧なのですが(笑)Fペン先で買ってしまいました。

実物を見てみたいと以前から思っていたのですが、想像していた以上に綺麗なんですよ。
地色はかなり暗めのワイン色で(漆の赤溜塗の色にも似ている)、うっすら中身がうかがえる程度の透明度があります。
全面にわたってラメの粒が散りばめられているのですが、とてもこまかくてぱっと見の存在感は控えめ。
しかし、軸を回すとチラチラと輝くところが本当に美しいのですよ。
よーく観察するとラメの色が金や銀などの単色ではなくて、ホログラフィックというんでしょうか、虹色の色彩が入っているところが天の川みたいで!

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Fにしたのは、単純に「ペリカンでまだFニブを持ってない」からでもあるんですが。
「能率手帳にもこまかめに使えるけどA5ノートにもイケる」という万能さを狙ってみた次第です。

試し書きでは、ぐりぐりと○や螺旋を書き並べただけですが、それを観察してササッと調整を入れて(洗浄中のM800にも反映して)頂き、かなり好みの書き味に。
スチールペン先とは思えないスルッスルのマイルドさと、スタブペン先を使っているかのような紙への密着感にびっくりしてペン先二度見しちゃった感じ…

同名のエーデルシュタインのインク、とても美しい色でしたし、ここは軸とセットで買ってこそなんでしょうけれど…。
私は赤色系インクはすぐに飽きてしまうんです。
1瓶はもちろん、1回の吸入でもおそらく使い切れないと判断。
ペン本体のみの購入にして中身はロイヤルブルーで使っていくことにしました。
(限定でもなんでもないメーカー的には”普通の”インクではありますが、この青は濃淡込みですごく好きなんです。)

ちなみに金ペン堂推奨のブルーブラックインクは、現在はエーデルシュタインのタンザナイトとのことで、洗浄したM800にも入れて頂きました。
ウォーターマンのあおみどりな時代は終わったらしい。
限りなく暗い黒むらさきな感じも趣があり、フローの良さもあって使いやすいインクです。

その後、お店としては私がスタールビーを購入した最初の客であったと教えて頂きました。
正しくは、お店での発売直前というか…まあそういう絶好のタイミングだったんです。
良い出会いでした!

そうそう、SNS上で初めて知った看板犬の存在だったので、お店でそっと「きょうはワンちゃんいないんですか?」と尋ねてみたところ。
スッ…
という感じで静かに登場。
(なんとお利口で可愛いのかしらと心打たれているうちに万年筆の洗浄は終了)

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いやあ楽しかったです。
昔、すくなくとも私が1本目のペリカンを買った頃ぐらいは、金ペン堂はちょっと怖い(?)だとか敷居が高いとか高度な万年筆マニアまたは作家の人しか来ないというイメージがありましたけれど、今は全然そんなことないよと書いておきたいです。
あの超コンパクトな店舗面積はかわらないので、それなりに狙うものの候補があったほうが入りやすいことは確かですけれど。
サクサクとやりとりしながら調整したものを試しつつ、「これにしますー」と決めるまでの流れは以前と変わらずで、私にはとても買いやすい店です。

SNSも適度に駆使されておりますし、オンラインショップも有るということ、私はかなり最近知りました。

レオナルドというブランド、実物の美しさときたらさすがイタリア(というか、中の人が元デルタなんですよね。なるほどね!)のペンです。
柔らかくてふわふわと聞いていたけれどそこまでじゃなくて、ちょっと弾力があるという程度かな。
金ペン堂調整だからかもしれないんですが私は好きだなー
画面でしか知らなかったペンでした、これを機会に試してよかった!
…(いつか)欲しいなー…←言うだけは無料

オンラインストアの場合は、対面でその人に合わせた仕上げをしてくれるわけではないので、金ペン堂の標準的な調整を施したものなのでしょう。
しかしハズれがなく(その後も持ち込めば面倒見てもらえる)ペリカンetc.が買えるという意味ではとても有り難く「おぉ、金ペン堂の万年筆が普通に通販されてるのか!」と安心です。
しかし私はがんばって地下鉄に乗って、なるべく買いに行きたい。
モンちゃんもいるし。

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