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モンブランのインク、スワンイリュージョンを使い始めました。

先月、猛暑真っ盛りの時でしたが近くに用事があったので、かなり久々にモンブラン銀座本店へ寄ってみました。
私が覚えているモンブランは、横に細いエスカレーターがあって店内にはガラスの階段があったような気がしたのですが….
(それらは改装でもう無くなっていた。)

上の階にインクバーという、さまざまなインクをお試し出来る贅沢な場所があると知ったので、勇気を出して覗いてみました。
楽しかったです!
普通の文具店では見たことがないような限定色の数々が、それぞれペン(146の中字)に入ってずらりと並んでおり、机上の大きな紙に書きまくることが出来るのです。

そこで、完全に一目惚れした(試すまで、存在することすら知らなかった)インクが「スワンイリュージョン」です。
灰と茶の中間のような、いわゆるグレージュという落ち着いた上品な色。
濃淡も大きめに出る、ミルク多めな紅茶を思わせるような儚い色合いなのです。

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どちらかといえばクッキリ・ハッキリな濃い色ばかり選んできた私にとって、こういうふんわり薄い色のインクは初めて。
あまり細いペン先だと、大人視力で見えるかどうかという心配すらありました(笑)
しかしさすがモンブランと言わざるを得ない、スワンイリュージョンという名前含めてとても素敵な雰囲気にやられました。

(気のせいかもしれないんですが)書いた直後での薄さに一瞬不安になるんですが、その後にフワッともう一段階濃い色が浮いてくるような時間差を感じます。

ブルーブラックなどの実用系に較べると一歩も二歩も後ろに引いた静かな雰囲気なので、強い色の文章への添え書きだとか、ごく私的な内容で綴りたい用途にも似合いますね。
馴染みを狙ってクリーム紙に使うと、古く褪せた文字を見るようなセピア色っぽさも見えて良いんだよなあ。

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あまり細字なペン先だと見えない ← ROGANの場合。ので不便だろうけど、手帳書きにも使いたいので太字過ぎるのも実用的でない(でも本当は、Bとかスタブで使ったら絶対うっとりしそう…)気がしたので。
私が持っている中では格別に可愛らしい軸である、ミルコロールに入れてみました。
中細というペン先はまさにこういうインクのためにあるのかしら(=中細ならギリギリ見える色だな。)と言いたいくらい、使い勝手良くしっくりきてます。
セーラーのペンはあまり持ってないので久々の使用なんですが、やっぱりこの弾力は楽しい…!

白鳥の羽根の箱絵も飾っておきたいほど美しいです。
箱のメインカラーになっている引き出し+ツマミ部分の色もインクとだいたい一致していてわかりやすい。

キューブ型のボトルなので、レギュラー色の細長いボトルよりは省スペースな感じもあるのですが。
ぶ厚いガラスに入った50mlは外箱も大きく、ずっしり重いです。
ちょっと傾けるだけで引き出しが落下しそうになるのが注意したいところで、普段はマスキングテープで上部を留めることにしまいた。

2018年のパトロンシリーズ、「ルートヴィヒ2世」のインクとのことで飾ってあったペン本体もガラス越しに見せて頂いたのですがそれはもう美しく宝飾品のようなデザインで、お値段も…(涙)

数十万円の桁が普通である筆記具に囲まれた場所でインクの値段を訊くと、金銭感覚が別次元に飛んでいるので狂いまくり「あれっ、インクなら意外と買える!わーい」と思ってしまうのが駄目なところです。
こんな高いインク買ったの初めてだよ…しかし、後悔は無し。
「大人可愛い」とはこういう色のことを言うのでしょう。
毎日使って楽しんでいます。

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