愛用しているプラチナのシャルトルブルー軸やブルゴーニュ軸に、新しいペン先の品揃え(細軟:SF/極太:C)が加わったのだそうで。
それもとっくの、去年の夏のことだったらしい・・・あらまー知りませんでした。

軟調ペン先に対する長い間の苦手意識のせいで、脳内で自動的にスルーしていたのかもしれません。
(実際、5年ほど前に最初の中屋万年筆を買いに行った時、よく売れてるペン先ですと聞いて細軟を試させてもらいました。
うぅむ、あの時ぜんぜん好きじゃなかったんだよなあ。)
極太ペン先は、それ以前の黒軸のみの発売時期に購入しておりまして、これは10年日記などにも重宝してます。
細線傾向なプラチナのことなのでやはりと思いましたが、私のは他社製で例えれば一段階下の「太字」程度。
けっこう使い勝手いいんです。
●過去記事:センチュリーの黒軸、愛用中です(極太ペン先)
しかし黒-金軸の見た目があまりにも渋すぎるので、気分によっては、赤透明ブルゴーニュのほうに首軸ごと付け替えたりしていたのでした。
(シャルトルブルーもそうですけど、濃暗系の透明軸なので、真っ黒の首軸になったところで全く違和感無しなのだ!)
最初から色付き軸で買えるのは羨ましいなあ。

さて「細軟、今ならもしかしたらイケるかも?」と思ったのは、昨年実に7年ぶりで休眠から起こしたフォルカンが予想外に大活躍しているからであります。
●過去記事:パイロットのフォルカンペン先、楽しいです。
♯3776系の、”普通の細字”はけっこうガチッと硬いペン先なのです。
インクフローに関係なく、自分の手に馴らすのにそれなりの時間がかかった個体もありました。
私の場合、過去に中屋万年筆の細字が結局扱いきれず、太字へペン先交換してもらった経緯もあるくらいで…
●過去記事:中屋万年筆、ペン先交換してみました。
こういうペン先に「軟」の特徴がつくわけだから、むしろ最初から使いやすかったりして。
・・・などと超都合良く自分を洗脳していくうちに、とうとうポチってしまいました。
あの晩はすこし酔ってた。飲んだら(Amazonを)見るな!しかし7000円台は魅力!
結果は予想通り。
ものすごく気に入ってるんですよ!
やっぱり、手が変わったんでしょうかねぇ。
普通の細字と違ってよくしなりますが、フォルカンのようにペン先が「開く」という感じはありません。
細軟だからかもしれませんが、筆圧次第で太さが変わるというほどでもありません。
プラチナのブルーブラックインクを入れてますが、これだと0.4ぐらいのゲルボールペンと同じぐらい。
(色彩雫を入れるともう少しみずみずしく太めになるのかな?)

「軟」とはつくけれど、昔の万年筆ってだいたいこんなしなり具合だったんじゃないかな?
現行品があまりにも硬すぎるのでは?
というのが正直な感想です。
私はヴィンテージ品と言われるペンは買ったことがありませんが、親世代から譲られた「よく使いこなれた昔の万年筆」に似た、ほどほどな柔らかさでなんとなく懐かしい気が。
このペン先、無駄な筆圧をぺこぺこと逃してくれる弾力が楽しいです!
これだけ細い線なのに、わずかにザラりとした摩擦もあって心地よし。
ちくちくゆるゆると、コマカイ絵や字を手帳に書き付ける楽しさ、これを使えばきっとわかりますよ〜
ただし、「適している筆圧やスピード」があるというのもまたわかりました。
今の私がたまたまそういう時点にいるのでしょう。まだちょっと手首痛いし。
(ぐいぐい勢いで書くタイプの人にはあまり向いてないはず)
フォルカンと違って、その心得があったとしてもさほど筆文字な線も出ませんので、単純に、手との相性ですね。
不思議なことに、こうして細軟に入れ込むことで、普通の(軟がつかない、ほとんどしならない)細字ペン先のこりっとしたボールペンみたいな感じの良さにもあらためて気付きました。
紙の繊維感をさりさりと味わうにはうってつけで、これはこれで愉しい…と久々に思えるようになり。
相乗効果ですかね?
冒頭掲載の写真にも写ってますが「本栖」細字がいまそんなふうに”いい子に育った”感じ!
●過去記事:プラチナの本栖万年筆を買いました。
最近、ひとさまの美しい(可愛い/センス良い/たのしい)ノートや手帳面を眺めるのにInstagramを開くことは私の癒やしになっていまして。
タグを辿っては、いいなあと思った方々を積極的にフォローしては鑑賞させてもらってます。
ほんとすごいんだよ。
私が捕捉範囲でのブログとかtwitter上では全然知らなかった方々も多くいらっしゃって、もう楽しみで。
やはり同じようにこういうことが好きなお友達同士で濃いめに盛り上がっていて、相当数のいいねがついてる有名人(?)も。
他のSNS以上に匿名性があって「画像だけで好きなことを語れる」感じが手書きを披露しやすい場になってるのかも。
テキスト情報中心の趣味ネットワークだと、最初からそこに無駄な自慢とか蘊蓄を入れて自分を大きく飾る人、たまにいるでしょ?
そういうんじゃなくて、見えてる次第ってところが私にはたぶん心地よいのだと思うんです。
私は、飲み食い写真の合間で、たまにブログのネタになりそうな文具撮影をして送り込むぐらいですけど…それでも楽しいのです。
こまかく書き込まれた素敵手帳の数々が流れてくると、同じような道具:つまり、うんと細字が書けるペン:が欲しくなってくるんですね。
今回の買い物もその作用なのでしょう。
これだけ持ってても新しいの買っちゃう(シャルトルブルー軸自体2本目だ…)自分がほんと情けないんですが。
次の中屋万年筆こそは細軟で!
などと、うっすらうかびあがる計画を必死で振り払い中。
余計な出費が発生しないよう、来月の日本橋方面のイベントには近寄らないようにしようっと。
プラチナの万年筆、やっぱり好きだなあ。
—–
○Amazonで買いました。軸色によって売価が微妙〜に違うのが悩みどころ!→ プラチナ センチュリー 細軟
記事内で紹介した極太ペン先もおすすめです。
—–
●その他関連過去記事
・瑠璃色の万年筆にターコイズのインクを入れました。(プラチナ シャルトルブルー万年筆) ← これは普通の細字。現在、黒インク用。
今回の細軟との見た目識別をどうするか悩み中。軸にシールでも貼る?
・ブルゴーニュ色の万年筆を買いました。 ← 黒軸の極太ペン先につけかえて使用中。
——