春に中屋万年筆を購入のとき、ブースで初めて試し書きさせて貰って感動したのが、極太字ペン先。
(この時の購入をミュージックにするのは何ヶ月も前から固く決めていたので、これ自体は後悔無し。)
・・・とはいえこの体験が早くも、「次の中屋で買うペン先はコレだな」計画のスタート地点となりつつあるのでした。
会場での試し書きで記憶に残っているのは、とにかくどのペン先も他社より細めに収まる傾向のプラチナ系列において、極太ともなるとようやく”太字らしい太字”が出るのでホホゥと感心。
そしてその書き心地が実に楽しい。
インクに溺れるようなぬめぬめでなく、ちゃんとペン先から紙の質感を味わえる、爽やか系滑らかさ(←謎表現)っていうんでしょうか。
この気持ちよさは、いわゆる中屋チューンだからなのか? しかも職人さん自信作だというずっしりチタン軸だったから? この感じはプラチナのレギュラー価格帯でもほぼ同じく味わえるのか?
・・・ずっとモヤモヤは続いていたけれど、さすがに立て続けに中屋万年筆を買う余裕は無し。
(今まで通り、まあ最低2,3年くらいは間を空ける予定。)

というわけで、まずはセンチュリー軸の、しかも王道の黒軸で思い切ってみました。
アマゾンで買ったので、定価よりはお買い得で入手出来ました。
○プラチナ万年筆 センチュリー 極太 ←Amazon

※写真、2本のうち上が新型、下がMSペン先で既に持ってる旧型。
同じデザインで素材違いの「本栖」をさんざん見馴れているにも関わらず、黒軸-金トリムを手にとって初めて、ああ新デザインは以前の♯3776とずいぶん変わったんだ、と気付きました。
正直に言えば、前よりずっと『モンブラン似』になったということかな。
本栖の銀色パーツではほとんど目立たなかったけれど、キャップリングに立体的な厚みがあり、メインの上に細いリングが付け足されていることで、よりソレっぽくなったというか。
軸も少しふっくらしているので、なかなかの高級感が出てて良い感じ。
区別がつかない程とまでは言い過ぎですが、146と並べて置いておくとかなり近くなったんだなあと。
●関連過去記事:プラチナの本栖万年筆を買いました。
華奢な細身軸でリングもテープを巻いたように平らな、♯3776前モデルもそれなり愛着があるのですが
(現在ミュージックニブで愛用中)
センチュリーもだいぶ頑張ってデザイン変更されたんだなあとしみじみです。
●関連過去記事:ミュージックな万年筆。
もちろん、プラチナならではの大型ペン先も健在。
根元のほう、14kの下にCという刻印があり。
これはパイロットの「コース」と同じCかな?
先に付いてるペンポイントは巨大です。
上から見ると、パイロットのスタブ程度の幅はあって、そんな感じの線が出るのかと期待もするのですが、全く違うのは、横から見ても分厚いこと。
タテヨコ双方向に厚い、レンガのような(横からだと、先に向かって少し細い三角形なのでオニギリのような?)カタマリ感がずっしりと。
純正ブルーブラックを入れてみると、線幅はせいぜい1ミリくらいかな?
つまり、言うほど、ごくぶとくない(笑)
ちょっと太め個体の海外ブランドMくらいでも有り得る(平均的にはB程度の)線なんじゃないかと思うのですが。
インクフローは良好。
店頭買いでないことを軽く心配していたけれど、問題なしの良品でした~
下の写真の通り、幅も厚みもあるペン先なので、タテヨコ線の幅差はほぼ無いです。
濃淡は、”平らにインクを出す”ミュージックとはまた違う、ポッテリとしたあたたかみがなんとも面白い。
これだけのボリュームがある線だと、字の端だけでなく、曲がり角や交差している場所のインク溜まりの表情がとても豊かなのですね。
多量に使い慣れていたはずのプラチナのブルーブラックって、こういう色だったっけ?
という新鮮な発見があったのでした。
書きたてはクールな紺なのですが、それほど間を置かず、ほんっの僅かに、黄とも緑ともつかないような色味が淡く浮かんでくる。
ウォーターマンのブルーブラックのような「緑化」というほどの大袈裟なものではないけれど。
青み自体も日ごとに少しづつ儚く褪せていく感じもありで。
この変化は書き付ける紙質にもよるのだろうなあ・・・
でも、このふんわり風味の紺こそ、まさに日本の誇る藍色!と惚れ惚れなのです。

そして球状ではない、カクっとしたレンガおにぎりポイントのおかげなのか?
ペン先の「面」が当たって紙をつかむ書き心地がとても素晴らしいのです。
上の方にも書きましたが、インクに溺れすぎない、ほんのりサリっとした手応えも。
見た目は至って普通のポッテリ線ですが、手に伝わる書き味の四角(□)な感じをひっそり楽しめるのがなんとも良いです。
現在、8mm罫のマルマン ボストンノートを使用中ですが、この太罫にはこの極太線、ピッタリの使い勝手!
たっぷりのインク出ですが、みっしりの厚地紙ですから裏抜けは皆無。
真っ白なので藍色の濃淡も映えるのでした。
インク量が手伝うマイルドさはかなりありますが、先までガシリと肉付きよいので、総合的にはしなりは少なく結構硬めペン先であるといえます。
ミュージックのようなヘラ状のペン先と違って、筆記角に束縛される割合が格段に少ないので、太字を気軽に楽しみたい人にはこちらのほうが万人向けかつオススメかもしれません。
サクサクと速書きもいけるので、私は、10年日記から語学用ノート、リーガルパッドでのアイデア出しまで、大きくて目立つ字で記すのに向いている場所にはどんどん使い始めています。
「太字は宛名書き専用」などとよくコミミにはさみますが、気密性抜群の新機構なペンとは言え、そんな用途のみに限定してしまうのは勿体ない逸品です。
違うインクでも楽しみたい気満々なので、将来3本目の中屋万年筆が有り得るならば、やっぱりこのペン先はその時の第一候補かも。
というわけで、ミュージックと共にいま現在、自分に来ている太字ブームの代表ペンになってます。
結局私は、プラチナ・中屋系に落ち着くんだね~ モンブランのBなども憧れてますが!
●その他関連過去記事
・中屋万年筆、ペン先交換してみました。
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