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ポスティングペン先の万年筆を使いはじめました。

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先日、「ポスティング(PO)」というペン先の万年筆を購入してみました。
軸はパイロットのカスタムヘリテイジ912です。

細字好きとしては以前から興味があったものの、その形状から非常に特殊なペン先という第一印象がありました。エラボーやフォルカンといった同社の軟式仕様ニブより手が出しにくい気がしていたので。
どんな感じだろう…いつか書いてみたいかもなー と遠巻きに眺めていた感じです。

個人ブログや通販サイトのレビューをよく読み込んでみたのですが、
「使い勝手がとても良く、常用できる」
「手帳や日誌にこまかく書くには最適なのでおすすめ」
「主流となっても良い。このペン先を知らないのは損」
といった意見が特に印象に残り、これは結構好きになれるかもしれないな!と考え直しました。

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 ↑ 私はAmazonで買いました。いつもながら、良品で満足。

開封してまず目を引くのが、グイッと下向きに曲がった先端です。
万年筆をまっさかさまに床へ落とした結果の絶望感を連想させるので、ちょっと心臓に悪いというか。
見慣れてくると、鳥の嘴や猫の爪先のようで。なかなかの曲線美と言えます。

この「先端曲がり」のおかげで紙へ真上から接地することにもなり、万年筆ならではの“筆圧による線の抑揚(ペン先の開き)”がほぼ無くなります。
ゲルボールペンや製図ペンのような、一定の太さで濃く書き続けられる感覚と言いましょうか。

また手帳向きと言われる理由のもう一つでもありますが、かなりの細字で書けるペン先。
EFと遜色ないか、更にもう少し細いかな?という気がします。

愛用のゲルボールペンSignoで言うと0.28以上0.38未満と言ったところです。
(これは、万年筆の製品個体差 および 入れるインクによって大きく違う件なので参考程度にして下さい。
私は、オマケの黒色カートリッジインクをそのまま入れて使用中。
パイロット純正品よりフロー拡がりやすいインクもそう多くは無いですし。 ちなみに、コンバーターcon70も同梱されていますよ。)

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ボールペンと似たような筆跡が欲しいなら、ボールペンを使えば良いのでは?
という論もありますが、このポステイングならではの書き味、なかなか癖になるんです。

極細系ペン先特有の、薄板金属っぽいデリケートなしなりや、カリッとした針先感は皆無。
みずみずしく滑らかに紙面で動かすことが出来、いかにも頑丈そうな手応えなのです。
しかし、こういう線が出るからと言ってガチガチに硬いわけではなく。
通常タイプのペン先とは違った不思議な弾力が返ってくるのは、こんな変わった形状だからなのか、金ペン(14k)ならではの材質が理由なのか?

弾むように書ける!
というのは言い過ぎかもしれませんけれど、速書きが身についている手にも向いていると思います。
(後押ししてくれるようなポワンポワン感もうっすらと有り。)

疲れることなくあっという間にノートや手帳が細かい文字で埋まっていくのは、紛れもなく万年筆ならではの快感だよなあ!
パイロットのペン先一覧解説ページにおいてポスティングは「立てて持つ方」向きであるような記述がありますが、特に関係なく“普通に書いてもペン先が立ってくれる”程度の解釈で良いと思います。

というわけで購入以来の日々、ほぼこれしか手に取ってないのでは?な、超実用ペンになってます。

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ポスティングニブがついた(通常売りで入手しやすい)パイロット製品は、カスタム742・カスタムヘリテイジ912・カスタム743の3種類です。
912にした理由は、(ブログやAmazonなどでも)レビューが特に多く、このペン先では主流な軸だと感じたため。
銀色ペン先だし、パイロットおなじみの丸っこいデザインと違って軸の見た目もクールでかっこいい。

15号の大型ペン先も非常に好きなので743とは非常に迷いましたが、まずはスタンダードから攻めてみようという気分でこちらにしました。
↑すごい言い訳ですね。
しかし、912は事務目的も兼ねて黒インク専用となる予感もするので、ブルーブラックなど他の色に使用の手をひろげたくなったら、次は743でいこうかと。
もう少しフロー渋めのインクでこりこりと使ってみたいという気分も別に有り。
わりと早いうちの次回ターゲットかもしれない!

カスタムヘリテイジ912は、既に6、7年前にスタブペン先で所有しており、現在こちらもけっこうな使用度です。
全く違う筆跡ながら外見からは区別がつかないので、キャップ頭にきらきらしたしるしをつけることにしました。
(これがやりやすいデザインなので912を選んだとも言える。
偽物のモンブランみたいになっちゃいましたが、わかりやすいから…)

というわけでこれから、来年むけの手帳や日誌の販売戦線も過熱化するシーズンとなりますが、そんな皆様に強力な愛用道具になるであろう、このコマゴマ書ける万年筆を、ひっそりとおすすめしておきたいと思います!

そうそう、私はイラスト描くにも向いてると思います。
デジタルで言うと、入り抜きのはいるブラシ描きよりベクターっぽい一様な線が好きな傾向ならば、ほんとに使いやすいです。

通常のFやEFとは、似たような細さでも(しなりやフロー度など)書き心地の差がわりとあります。
ときどき持ち替えてみると、それぞれお互いの良さがくっきり実感できるのも面白いですよ。

★パイロット万年筆の関連過去記事(今さらだけど、学生時代からここのペンにはずいぶんお世話になってるよなー)

 ↑これも手帳専用で、なおかつ黒インク常駐になってます。

 ↑これのおかげで15号サイズの大きめペン先のファンになりました。
私の持ってる中では名品中の名品と日々褒め讃えてます。

↑ 一見、横から見るとポスティングとほんのちょっと似ている曲線ではあります。出る線は全く違うのですが。パイロットのペン先はどれも美しいなあ。

  ↑今回のペン先とは真逆路線をいくフンワリなしなやかさ。これもまた良し!

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