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パイロットのエラボー万年筆を使っています。

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購入してそろそろ1年になるのですが、だんだんと馴染んだ書き心地になってくるのが面白く、大変気に入ってます。

・・・というか惚れ込みすぎて、昨年の間にペン先違いで2本も買ってしまったのですよ。
Amazonがけっこう安かったとはいえ、なかなか思い切った買い物でした! ああでも後悔してないんですよホント! 

近年でようやく、いわゆる「軟調ペン先」の楽しさが私にも何となくわかるようになってきて、愛用筆記具の中に各種仲間入りしてきたのは過去記事の通りです。

●関連記事:
 シャルトルブルー軸の細軟ペン先を買いました。

 パイロットのフォルカンペン先、楽しいです。

と、ここまできたら代表的なこのペンも体験してみたい、となったわけです。

○ エラボー | 筆記具 | 万年筆 | 万年筆 | 製品情報 | PILOT ←メーカーHP

私が購入したのは金属軸のほうですが、塗装の色味や輝きの質感が素晴らしいです。
(特に赤色の深みがど真ん中に好みです!)
ガッシリと金属素材なせいで重めなところも手が安定して疲れにくく、非常に書きやすいんです。

エラボーと言えば、2012年に出たこの動画のせいで注文が殺到し、あっという間に売り切れたのが記憶に新しいところです。
Custom Namiki Falcon Resin Fountain Pen HD – YouTube

しかしながら私はかえって「ああこんなフニャフニャ曲がるペン先、苦手だよ!」と物欲スルーする要因となりましたが。
後日この有名動画のペン先は、あのような感じにフワフワと書けるよう特別にカスタマイズされたものだと聞きました。

実際のところ、「いったいどこが軟式ペン先?」と言いたくなるほどに、カッチリととんがったペン先で。
上記動画の通りに力を掛けたら破壊間違いなし!と確信。

厚みもしっかりあるのでそう簡単には変形しそうにもない印象はあります。
過去に購入したフォルカンやプラチナ細軟のほうがよほどくっきりと、開いたりしなったりするのが、目でも(手からも)わかるんですけれど…。

持ち主の元々の筆圧や書き癖によってだいぶ違ってくるであろう感想ではありますが、
少なくとも私にとっては、特殊ペン先というほどの差異は感じられず。
「わりと普通に使える書き心地だなあ(安堵)」という第一印象でした。

とはいえ、接紙時の一瞬のフワッとした柔らかさや、ペン先のほうから押し返して来るような弾力などは、明らかに普通のペン先とは違うので。
エラボーはそれが持ち味なのだろうなあと思います。

(フォルカンのように筆圧に忠実に追随して手の動きと時差がつくほどしなる、というほどの感じではないんです。
 衝撃を逃してくれる程度の控えめな柔らかさ…。このあたりの普通とはちょっとだけ違う具合が絶妙なのです。)

筆跡も、字の中で線の太さにめりはりがつきやすいので、他の万年筆で書いたのとはけっこう違う気がします。
日本語の形状に向いたペン先だろうと思いますので、習字の心得がある人にはとても上手に書けそうですよ。
私が書くと「ああこれはエラボーで書いたんだなあ」となんとなくわかる、ますます個性ある字(笑)となりますけれど。

私は最初に細軟(SF)、その後 更なる実用性を求めて極細軟(SEF)を買い足しました。

わりと硬いので”普通に使える”という感想を持ったのは、細め線幅のペン先だからというのもあります。

エラボーに対して大量に付いているAmazonのカスタマーレビューは、これを読まずしてペン先は選べなかったと言うほど参考になったのですが。
それらから導き出すと、エラボーならではの柔らかさを楽しみたいなら中軟以上なのかもしれないと感じました。

しかしSEFの、キリリととんがってるのにうっすらとしなる独特の弾力感。
細字好きな人には是非味わって頂きたく、癖になりますよ!

どの軸も首から下は完全に同じ見かけの万年筆なので、軸の本体色を好きに着せ替える楽しみがあります。
どっちをどっちの色で買ったっけなあ。
今はSEFを赤軸にしているけれど購入時は逆だったような気も。 羽ペンを思わせるような、ごくシンプルなペン先のデザインも美しくて良いなあと思ってます。

現在、SEFにはプラチナのカーボンブラックを、空きカートリッジ詰め替えで入れています。
フローの良いインクなせいで特に不都合もなく、真っ黒くっきりな細線を出してくれるので実に重宝しているところなのです。

詰め替えにしているのは、顔料インクのせいなのかカートリッジの内壁が、残量も見えにくいほどかなり真っ黒の染まり具合になっているからなのです。
そのため、なんとなくコンバーター使うの勿体ないという思いがあるからという理由も付け足しておきます。
蓋もキッチリ頑丈に閉まる軸なので「詰まる」ことまでは心配していません。
いずれ後述しますが、顔料対策としての洗浄環境も整えました。

クロッキー帳に仕事のラフ
(デザインのアイデア出しで、いろいろなパターンで多数作ってみるアイデアスケッチの段階。文字も混在します)
を描くときにはこの1年ずっとこのペン。
殴り描きの勢いでどんどん描きならべることもできるし、反面、こまかいところまで描き込めるクッキリ発色と線のほそさも良いということで。

こういうペン先は、私の手では大量文字筆記より図案のほうが向いているのかもしれません。
SEFはもう完全にこのインク専用の画材!
と考えているほど気に入った組み合わせです。

もう一段階太いSFは、今は深海インクを入れてます。
昨春にミニボトルで試し始めた1本ですが、ここのところ私の中では「ベストオブ色彩雫(!)」と言っていい順位を獲得しており、じわじわと使用頻度を上げている色なのです。

グレーがかっている地味系ブルーブラックですが、ふつうのブルーブラックインクと比較すると僅かに青緑要素もあるしっとり加減も備えており…。
まあとにかく目に優しいところが良いのでしょう。

紺碧や天色など、春先からまた使用度が増えてくるであろうターコイス系列ですら、今年は深海の大人の魅力に勝てないのでは?
と予想される勢いで消費しています。

●購入時の過去記事:4月の買い物のこまごま。(色彩雫やマステなど。)

SEFにカーボンブラックを入れておいて実に矛盾する話なのですが、
SFのほう、他社インクをいくつか試してもどうもしっくりいかず困ったことが何度かあったのです。
(紙上で妙に滑ったり、酷いときには書くたびにぺちぺちと音が鳴ってストレスが!
 壊れたかと思いつつ、パイロット製インクに戻したら完全に治ったんですよ。)

たまたまの個体差なのかもしれませんが、やはりこういう変わったペン先は同じメーカーでインクを合わせといたほうが性能を発揮するんだなあ、と納得してしまったのでした。

ようやくそんな相性を見つけたせいなのかもしれないのですが、SEFよりフンワリ感のあるSFは、1年経った今ぐらいになってようやく「すごく書きやすい」と思えるようになって愛着度が急に増してきたような。

柔らかめの紙にゆっくりめのスピードで書くとけっこう大人っぽい字が書ける(気がする)のです。

エラボーは、使っていけば今後どんどん、自分の手に合わせてより心地よく変化していくであろう期待値がとても大きいです。
もっと柔軟だろうと思って手元に置いてみたら、意外に頑なで人見知り。
それがちょっとづつ歩み寄ってなついてくる感じ!
私の1年モノでもそう思ってしまうほどですからね。可愛いです。

2本も買ってこいつバカだなあ…と呆れつつ読んでしまった皆さん! 
エラボーは気に入るほどに着々と増えるんですよホントです。
カーボン黒じゃないインク用にSEFを今年か来年あたり…メタリック茶軸で…などと考えてはいけない。
と自分に言い聞かせてます。

写真のピンク色の軸は、10年前に購入したキャップレス デシモのシャンパンピンクです。
パイロットは、塗装の質感がどれも綺麗ですね。
この色でもエラボー出ないかな。

 
—Amazonで買いました。価格帯は金属軸・樹脂軸の二種です。

パイロット 万年筆 エラボー  
↑ 各ペン先のカスタマーレビューが多数で、とても読みごたえあり。勉強になりました。

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