
何ヶ月か前、実家で「インクが固まっちゃって出ない」という万年筆を2本預かりました。
両親がそれぞれ40年くらい前から持っていたもので、2本ともプラチナのショートタイプ。
父のはキャップも軸も黒い18Kの細軟ペン先のもので、母のは写真の14K細字です。
年賀状含めて手紙用途によく使っていたのは子供の頃から見ていた記憶があったのですが、パソコンで印刷することを覚えた近年はすっかり放置だったみたいで。
乾燥しきったカートリッジが接着したようにくっついていてビクともしなかったので(笑)、まずは一晩水に浸けて引っこ抜きに成功してから、何晩も水を替えながら漬け込んで、仕上げに超音波洗浄機。
長年でどんな使い方をしていたのか知りませんが、いろんな色のモヤモヤが水中に出続けて、ちょっと怖かったです!
はまっていたカートリッジは多分ブルーブラックだったと思うのですが、超音波にかけまくった時点でようやく、ペン裏にかぶせてある樹脂パーツ内がかなりクリアになって、ハート穴から向こう側が透けて見えるほどに。
樹脂軸の端っこへの微細なこびりつきはとれなかったものの、放置後にここまでペンのなかが綺麗になるなら、プラチナのブルーブラックはそんなに怖がらなくて良いな。
という妙な自信がつきました。
実際今もこのインクはプレピーとか、キンギョに入れて重宝してますし…
その他、プラチナのブルーブラックについて書いた記事はこちら。「細字に入れる紺色インク。」
そんなわけで「次回いつ使うかわからない」というのでインクも入れずに返却したわけですが、先日、母が大学時代から使っていたという、上写真のをもらっちゃいました。
わーい。
(で、母は細軟ショート軸の書き味のほうをえらく気に入っていて、長年愛用の「ほぼ日手帳」で使い始めています。)

そうしょっちゅうじゃないにしろ、長いことずっと使い込んできたペン先なので、おっそろしいほど書き味がいいです!
細字にもかかわらず絶妙に良い角度ですべすべになった面がペン先につけられていて。
この滑らかさ、たとえ調整売りされたものでも新品では味わったことのない感覚なのです。
(筆記角の相性はDNAゆえかもしれないです。字は全然似てないと思ってたんだけどさ~。ちょっとびっくりした。)
細軟ニブみたいなしなりはなくて、むしろコチっと硬めなのですけれど、ペン先の滑らかさでそれをじゅうぶん補っている気がします。
水の上を走っているような感じは、けっこうザラザラした紙の上ですらほとんど変わらなくて、これはいいものを有り難うございます。
って感じですよ!
今のところインク漏れやフローのおかしいところも無いし、ところどころ凹みや傷があるキャップでもぴっちりと締まります。
軸だけの状態だととんでもなく小さなペンである印象を受けるのですが、おしりにキャップを付けるとペリカンのM400より長いくらい。
こういうデザインが長く普及した理由がなんとなくわかるような気がする便利さです。
細身なので私の手には長文ガシガシ的使い方は疲れる予感がしますけれど、さっそく能率手帳といいコンビになってくれてます。
(もちろんブルーブラックカートリッジで。)
大事にしようっと。
