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雲いろのインクを買いました。Herbin GrisNuage

この夏に入手したいくつかのインクの中で気に入っているもののひとつ。
伊東屋の、ガラスペンやシーリングワックスなどが売っている階(万年筆フロアの上)に並べられている、フランスのエルバンというブランドです。
・公式サイトはこちら。J. Herbin 綺麗だなあ。

植物や自然関連のことばをつかって名付けられた様々な色味がラインナップされてます。
万年筆なのにこんなカワイイ色もありなんだね!と感心の、パステルカラーなど薄めなカラーも綺麗に揃っているのが特徴。(日本的情緒としても共感。)

この、「GrisNuage」という色は、灰色のインク。
もくもくした灰色なものの絵がラベルに書いてあるのですが、最初はケムリ色(?)かなあとか考えてましたが。
帰宅後、ちゃんと翻訳して調べたわけで、雲です。灰雲色。
(大学の語学でフランス語を選択していた時期もあったのは秘密だ。)

薄墨っぽい効果を期待していたのですが、わずかにブルーが入っている。
なるほど雲ですね。
この青みのせいで、鉛筆で書いたときのような光沢すら感じることもあり、予想外レベルでとても気に入っています。
書いていると、ペン先からほんのりと水彩絵の具の香りがたちのぼるのも面白い。

ペンのインクは、紙の上に映える、パキっとした色味のものが好まれるし実用的なのだとは思いますが。
書くということに慣れてくると(例えばいずれ書くつもりのブログの草稿とか)、なにも紙の上でそんなに自己主張することもないじゃないかというようなことでも、とりあえず書いておきたくなります。日記的な記述なんかもそのうちに入るかもしれない。
この色くらいのちょっと「控えめ」な存在感のほうが、目にも脳にもおだやかに作用して、ペンを動かすことのみに集中できるんだな。

だから、穏やかに目に入るインクがひとつくらいあってもいいかなと思って、まずは入門的にグレーを選んでみましたわけです。
ああでも、「わすれな草ブルー」とか「ムーンシャドウ」なんていう魅力的なかわいい色も気になりますよ…

ボトルのデザインが、手前に細身のペンを横置き出来る溝がついているのもオシャレ。
20年くらい家庭内デッドストック品だったのを目覚めさせたパーカー75(←過去記事)に入れてます。
ぐいぐい書ける、硬めのしなりを持つペン先には、ちょっと太めのFであることも含めて、すごくよく合う色です。
このインク入れてから使用度が相当上がりました。

インクコレクターな皆さんには、ぜひ。

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