世間(?)は手帳ネタで賑わっておりますが、久々に万年筆の話を。
8月のなかばくらいの話でだいぶ時間が経ってしまったのですが、自分用資料として記録しておくことにします。

お気に入りの146(EF)と149(F)、書き味は問題なく順調に使っていましたが、若干困る症状がいくつか出ていたので、モンブランに送って診てもらうことにしました。
(銀座まで出て行く気力無し…というか電車賃より送料の方が全然安いって程度には田舎です。)
「宅急便を使ってやりとり」は、5年前に149(M)を購入直後のペン先調整で経験してたのでまずは銀座のカスタマーサービスに電話。
今回チェックして欲しかった2本は、双方、買って5年前後経っているのでオーバーホールには適切な時期だったみたい。
送付先として教えてもらった住所は、江東区佐賀のモンブランテクニカルサービスだったのですけれど、てっきり銀座でやってくれると思ってたので、へえーという感じ。
(調べてみると他のリシュモン傘下のブランドも、此処の住所にこういう部門が集まってるみたい。)
2本とも、何が困っていたかというと
・尾栓がくるくる回る。
そもそも回らないとインク吸えないでしょというツッコミは承知ですが、問題なのは筆記中に触れてしまうだけでつまみが回転して緩んでしまうこと。
(連動してピストンが動いてインクが噴き出すとかいうのではないんです。)
つまみ部分だけが固定されなくて、気がつくと、プランジャー式の如く変な隙間が空いてしまう時も。
そろそろ我慢ができなくなってきたので。
・ピストンの動きが硬くてインク吸入に難儀。特に146。
なんとか回そうとして余計な力が掛かり続けた筈なので、これは尾栓がゆるくなった原因に直結していると思います。
いつも使いたいから滅多にインクを抜いて休ませたことはなかったし、純正ロイヤルブルーしか使わない主義だったけれどやはり「入れっぱなし」の期間が長かった時もしばしばだったのが原因かと。
内部を普通に洗うとまあまあ調子が良くなるんだけれど、(146は特に6年目でそれなり使い込んだので)一度分解と洗浄をして必要ならパーツ交換しましょうということに。
電話でもやりとりはしましたが、上記の件を手紙にまとめてこちらの連絡先とともに同封し、きっちりと過剰なほどに梱包して送り出しました。
ちなみに、保証期間を過ぎたものは有償修理になりますし、保証書も付けなくていいようです。
シリアル番号等はあちらで調べて修理証明書に記載してくれてました。
見積もりは後日電話がきたのですが、当初の予想とだいたい同じ金額
(修理内容を聞くとむしろ思ってたより安かったかも?)
だったのでした。
モンブランの修理料金はカテゴリー別にきっちり設定してあり、かなり分かりやすい明朗会計であることはコミミにはさんでいました。
今後少しでもモンブランに修理をお願いする可能性があると思われるなら、アフターサービスのページの「モンブラン筆記具 修理料金表」というPDFをダウンロードしておくことをおすすめします。
金額や細かい部品名などはこの資料で予習しておいたせいで、電話でも非常にスムーズに話が進んで、あっさりとOKを出すことが出来ました。
※記事公開当時(2011年10月)の情報なので、現在の状況は必ず店舗に問い合わせてください。※
価格は今後改訂されていく可能性が大きいので1年ごとくらいにはこまめにチェックをしたほうがいいかも。
さて見積もり結果ですが、146のほうは「ペン先が食い違いを起こしていましたよ」という予想もしなかった告知。
確かに、EFの割にはえらく太いし、縦横差も大きい線だとずっと思ってました。
でもそれなりに独特な書き心地の良さがあったので、完全に、モンブランの細字とはこんなもんなのだろうと手が馴れきっていたので大ショック(笑)。
ペン先調整に加え、案の定、ピストン交換になって「カテゴリーⅢ」の15,000円でした。
149のほうは、ピストン+ペン芯+ペンカバーの交換という、大がかり手術にも関わらず「カテゴリーⅡ」なので10,000円。
ちなみに料金は、あちらからの送料などが足されたうえでの代引きとなります。
化粧箱に入ってくるわけではありませんが、ビニールの専用ジッパーケースにきちんとくるまって返送されてきます。
(この袋、便利に再利用できそうな感じ。)
今回、送ってから見積もりをもらい、返ってくるまでちょうど半月でした。
対応も気持ちよかったし、料金もじゅうぶんに納得の範囲内だったので。
今後は、ストレスを伴う症状が出たら躊躇しないで直しに出すわ(できれば東京に出るついでの機会を見つけたい...)と決意しましたし、また5年くらい経ったら健康診断してもらおうと考えています。
尾栓もピストンもキビキビと働いてくれるようになって嬉しい~
それにしても146、新品同様のキリリとした正統なEFになって戻ってきました。
じゅうぶん普通に細字として使える線幅じゃないか…. メーカー基準的にはヘンだったながら、親しんでいたかつての書き心地とまるで別モノになってしまったことへの微かな哀しみは否定できませんが・・・またゆっくり育て直しますとも!
近年になってやっと、「146キャップ無し」のコンパクトで軽~い感じのバランスが手にしっくりとハマってくるようになってきました。
やはり名品と言われるだけあるなあと思います。
(以前に買ったもので言及し忘れているもう一本があるので、それもまたいずれ!)