本日、近所のショッピングモールに入っている文具店でペンクリニックがあったのでした。
セーラー万年筆の主催ではありますが、有り難くもメーカーを問わずペン先調整してもらえる貴重な場となっておりまして。
もー、こんな田舎にも来てくれるんだー(涙)と、クリニックのスケジュールに登場した3ヶ月くらい前から手帳に太字で書き込んで楽しみに待っていた私。
ここの文具店は、半年くらい前の改装で新しくできた店で、そう大きいわけではないのですけれど品揃えは駅前の小型ロフトよりずっと欲しいモノが多いのです。
で、私はペンクリニックがやっているところを、3月の日本橋三越(万年筆祭り)で目撃したのが初めてだったので。
日曜の午後だし、あんなに混んでたり並んでたりしたら大変。と思ってドキドキして出掛けたのですが。
待ち時間がすごかった場合、「自分は絶対退屈するから5分以上居られません」と断言するご主人と待ち合わせ場所も確認。
書斎館でもらった革ペンケースにくるんで意気揚々とお店に入っていったらすぐそこに机が置かれており…いらっしゃいました、白衣の川口先生…ヽ(´▽`)ノ…しかし他に誰も並んでなかったことに驚愕。
(というより、「ここで何が起こるのだろう」という感じに入店客が遠巻きに様子をうかがっていて、ペンクリのスペースだけ、ある種の真空地帯と化している..)
あまりにやる気満々の顔をして入ってきたせいか(笑)、すぐに席にとおされたのでした。
今回持ってきたのは、通販買いで紆余曲折あったオプティマ・クラシックの青軸。
そして、最近よく使うようになっていたものの、時々出現する線の掠れがこのごろになって若干気になっていたモンブランのボルドー145。
(都会のようにひとり一本制限とかじゃなくてよかった…)
まずはオプティマから。
ドキドキしつつ「書き出しが出ないことがあるんです」
と症状を告げると
(多少、自己調整していくらか自分なりにマシにしたことは一応言いません..いや、言えませんでした..)
じーっとルーペでペン先を眺め、スゴイ速さで「スポン」とペン芯ごとばらばらにする川口氏。
(その瞬間、うわあああああ?!と心の中で叫ぶ私。)
その後はペン先パーツへクイクイとなにかの道具で圧力をかけたり、またものすごい速さで組み立て直して、ペン先をフィルム状やすりでくるくると磨いたり、ルーペで覗いたり、の繰り返し。
「どうぞこれで書いてみてください」
と言われて試し書きしてみると…。
いままでと全然違う~!
「わー、か、書けます!」
という私の感想に「そりゃ書けるよ..」と呆れられましたが。
145のほうも、ほぼ同じ感じの作業だったのですが、ルーペでペン先を覗きつつ「買われたのはいつですか」と訊かれたので「昨年末です」と答えると、ちょっと笑いながら「え、そうなの?うーん..」と。
(それってナニナニナンナノデスカ?と明るく突っ込みを入れたいところだったけれど、わたくしもオトナなので..)
お話によると、もともとその気味があったペン先だったところに、インクを出そうとして余計に強い筆圧をかけるという繰り返しがあったために、どんどんペン先が開いてきていたところだった、とのこと。
使えば使うほど駄目になっていく運命だったようです。
しかしそこへ今回の作業後、
「このまま3ヶ月も使い込んでみてください。もっといい書き味になりますから。」
となりました。(;´д⊂)
親指と人差し指の付け根のところにペンのおしりをもたせかけて、ツツーっと紙の上に滑らせるだけで線が出る、つまり「ペンの自重だけで書ける状態」じゃないといけないものなのに、今日もってきた2本は両方ともその点がかなり不合格だったとのことでした。
(皆さんもお気に入りの万年筆でやってみてください)
あー、オプティマはなんとなくわかっていたけれど、145も(というより先生の反応だとこっちのほうが深刻?)診てもらってホントに良かった~!
お気に入りのペンだったから、多少の違和感を認めたくなかった自分がいるんだよなあ。
「高いペンなんだし、どんどん愛用していかないとね!」
という、調整後の先生の言葉が蘇る..
結局所要時間10分くらいのものでしたので、夫婦で座って眺めているあいだにあっという間でした。
実際のところ2本とも、開きをなおしてもらったせいなのか、一段階、描線が細くシマったという印象があります。
オプティマは、書斎館で購入したバーガンディとかなりそっくりな書き味になったので、ああやっと良品になったなあと感動。
145は、必要筆圧が半減した実感が..!
しかもペン先がかなりまっすぐ、先細に寄せて整えられたのが目で見てわかります。
昨晩までの記憶と違うものになったというか。トホホー。
(ちなみに146EFのほうは「自重書き」も完璧だしホントに問題なし。
これはモンブランに持ち込んでペン先の調整交換というかたちでつけてもらったもの。それゆえの良品ということなのかなあ..)
今まで以上に気をつけて、でもガンガン使っていきたいと思います。
きちんと調整されたペンの快感てすごいですね。
いずれペリカンの800あたりをいきたいと思っているのですけれど、どこで買うかも含めて計画練り中です。
ちなみに、会場では、セーラー95周年記念のレアロという吸入式のペンのカタログと、4月に川口氏が日経新聞に書かれたペンクリニックについての記事コピーを頂きました。
(興味深い内容で、さっそくスクラップ。)
(やはり都会のペンクリニックとは違って、レアもの軸などは売り出されることがなかったので)私はものすごい散財をも覚悟していったのですが、売り場のラインナップはいつもと同じでしたので、申し訳ないながらも特に買い物は無し。
クリニックに並んでいる間に、セーラーのいろんな特殊ペン先を試せるようなコーナーができていたのですけれど、並ぶ必要がなかったので、その時間もとれなくて(笑)。
ちょっとそれは残念だったかな~。
3月に入手した長刀万年筆はたいへん快調に使ってますよ。
