
昨年書斎館で購入したオプティマ・バーガンディ。
AURORAというブランドは近年まで聞いたこともなかったのですが、このオプティマは、(webや「万年筆本」の)画像で眺めて一瞬で惚れて買いに行った万年筆です。
ペン先の状態は、紙につけた瞬間の書き出しからスルスルと一定の線が気持ちよくのびていきます。
昨年はペリカンなど他にも書斎館で購入したものがありますが、とにかくこの店で選んだそれらが皆、ストレス無しの良品なのには驚かされます。
定価売りだけど(笑)、こんなに筆記感が気持ちいいなら次もここで選ばせてもらおう。という説得力がある。
私は、ラミーの青インクがかなり好きなので、この色を入れているペンが一番多いです。
基本的に手帳も、どんなにぎっしりでも青一色書きがいちばん落ち着く…。
特に、金ペン系はほとんどラミー青を採用。 (滲みや染みこみ等が紙質を問わずほとんど問題ないのがすごいし、ペリカンのMニブやLamy2000など、太字線のペンで書かれた筆跡が特に、落ち着いているけれど澄んだ青。
ちょっと暗い時刻の快晴の空みたいな!)
ただし、アウロラやモンブランのペンに入れて使うにあたって、ほんの少し感じるのは、「ラミーのインクは、入れるペンのブランドによっては、ちょっとフロー(流れ)が渋いのかもしれないな」ということ。
例えば、オプティマを所有する人たちとコミュニティの掲示板で話したりする機会が何度もあるわけですけれど、どう考えても、自分の場合はFニブのペンであるにも関わらず、相当細いみたい。
決してガリガリしたり軋んだりするようなペン先ではないのですが、ほとんどしならないオプティマなので、Safari等に共通するような、硬い、「とがったホソい金属で書いている」感も否めない。
というわけなので、インクを純正(アウロラ製)にしてやれば改善されるのかもしれない、と思いあたりました。
そもそも、ペン先は自社のインクに一番合うように作っている(筈じゃ?)。
アウロラ製インクはきっとラミー製よりサラサラしているのだろうなと見当をつけ、先日、伊東屋に駆け込んで(10分くらいしか時間がとれなかったから..残念。)青のボトルを買ってきました。
小さくて四角いボトルです。
面白みのある形じゃないんですが、収納や持ち歩き?にはきっと都合よさそう。
どんな感じに変わるのかと早速内部とペン先を水洗いしてからインクを入れ替え。
(オプティマは、リザーブ・タンクという、メインタンクがインク切れ時のために引っ張り出す「隠し部屋」のようなものがありまして、洗浄が案外厄介。)
いやーさすがに、だからといって太字になるというわけではなかったのですが、筆跡の上にインクがほどよく盛られる感じになりました。
明らかな書き味の違いは出てないけれど、若干摩擦も減って滑らかに。
あと、同じ青でもラミーと較べるとかなり赤味(紫色)が入っているので、ずいぶん違う色にも見えます。
彩度が高いクッキリ系ではありますが。
そんなわけで、これは、こういう色のインクとして愉しめるので買ってヨカッター。
サラサラ系なので、「ペン先を調整するレベルでもないけれどもうちょっと滑らかにしたい」ときのフロー調節にも役立つかも。
..というような経緯で、インクブランドを揃えるということも案外楽しいのだなあと思い。
昨日、地元ロフトでモンブランのロイヤルブルー瓶も買ってみました。(さすがに地元の小規模ロフトにもあった..)
モンブランは、なかにクリーニング剤が入ってるのだとかで。
瓶の形も豪華ですが、ちょっと高いです。1365円..。
赤味は、ラミーとアウロラのちょうど中間といったところ。青味はすこし暗いかも。
146のEFニブがもう少し太めに書けたほうが実用的かなあと思っていましたが、これで丁度良くなりました。
145のFは、思ったよりくっきり濃く書けるように。
モールスキンなどでは、ラミーよりは裏から見えるようになりましたが、まあ実用の範囲内。
ということで、面白い結果になったのをそれぞれのペンで楽しんでます。
これ以上青インクばかり増やしても仕方ないとは思いますが、まあ一番減っていくであろうインクだし。
(実際、ラミーはずいぶん水位が下がりつつあります。)
うまく使い分けてベストな状態で書きものを楽しみたいです。
今回、アウロラのあったかい青色(いわゆる茄子紺)にはココロ惹かれました。さすがイタリア、青色まで陽気ですっ。
インク好きなみなさんには、ひとびんオススメです。