以前、モンブランのインク「スワンイリュージョン」を購入した話を書きました。
(現在もミルコロールに入れて愛用しています。かわいい色なので全然飽きない!)
そのとき、もう1つ別な色も買っていたのですが
(暑かったので頭がおかしくなっていたのかもしれない…1個4千円台もするのに、モンブランの店の中ではどうしても「なんだかお買い得」に見えてしまうという…) これも現在はすっかりレギュラー入りして日々使っているインクです。
2018年に出た、作家シリーズの限定品「オマージュ トゥ ホメロス」です。
このインク、実際に試し書きをさせて貰ったところ、すっかり気に入ってしまいました。
箱には「Homer Greek Blue」とあり、ホメロス ギリシャブルーという名前にもロマンを感じます。
箱の引き出し部分の青は、わりと忠実に筆記時の色味を反映しています。
このインクの面白いところは、書きたての時点では比較的クール系のスッキリした青なのです。
白い紙に書くと、パイロットの青に似てるなーという印象。
お店の筆記台に備え付けてあった紙では、まるで色彩雫の紺碧インクのように、深くて「真っ青」という感じでした。
ただ、同じ紙の片隅にあった、スタッフの方によると思われるこのインクでの色が微妙に違う。
少しだけ日があたってるような…そんなに派手な色変ではないのですけれど、温度が上がった青に思えました。
訊いてみると、前日に書き込んだ色見本だそうで。
「もしかして時間が経つと変化するんですか?」
「そうなんです、気に入って自分のペンにも入れてるんですよ」
と、ポケットから出したボエムの万年筆でサラサラッと書いて下さいました。
この時点ではクールなんです。
それがだんだん水深上がってくる感じ。
これがギリシャの海なんだなー!(←行ったことはないです)
3ヶ月使った現時点で思うに、これは「限りなく青いあおみどり」インクなんだなあということ。
紙の種類によって温暖化(というか緑化)のスピードも違い、例えばコレクトの情報カードに三ヶ月前に書いた色は翡翠のようなグリーン系になっています。
※上写真の、上側の紙。8月に筆記。
下側は書いたばかりのグラフィーロで、この紙は色変少なめでくっきりした発色であるように思います。
NOLTY手帳などのクリーム紙の上でも緑がかってけっこう違う色にも見えます。
面白いなー。
というわけで、現在はペリカンの600型であるコンコルド広場の中字と、モンブラン146のEFに入れてます。
落ち着いた深みがあるので、EFでも視認性が良いし、ちょっと太めのペン先で色変化の意外性も楽しみたい感じ。
50mlの大型角瓶なので、楽しんで使っていきたいと思います。
実は今年、何故か集中してモンブランのインクを買ってるので
(購入開封後 5,6年を過ぎて古くなった各社のインクを一気に断捨離しました。それでスペースが空いたとも言える…)
あともういくつかここで、すてきな色をご紹介出来ると思います。
濃淡といい微妙に見え隠れする色味といい、とにかく上品なので。
すっかりモンブランのインクが好きになってます。