
最近になって、事務書類書き用に手持ち在庫から”発掘”し、予想外に大のお気に入りになっているのがロットリングのアートペンなのです。
3年前の購入時は、ふつうの廉価スチールペンとして使いはじめ、その後なんとなく使用率もフェードアウトしていた筆記具でした。
しかし突然の今にして「いいなあ」「さすがこのメーカーだなあ」と思うこと多々有りです。
●関連過去記事:アートペン、ちょっとづつ増加中。
・非常に軽い樹脂軸だが、グリップ部が溝入りでしっかり指先が留まり、全く滑らない
・Safariやペリカーノジュニアによく似た形状のペン先で、大量筆記時の筆圧にもヘタレない頑丈さ
・同梱されていた専用カートリッジの黒インクが、顔料入りかと思うほどまっくろで美しい!(濃淡ナシ)
もちろん、久々にこのペンを出したときは、すっかりカートリッジが干からびており、ストックを探してみると未使用インクは僅か1本しか残っていませんでした。
それを使った上でのことなので、ここまで真っ黒なのは、水分が抜けてそんなに新しくないからなのか?微妙に判断しかねる件なのですが、万年筆の黒インクをここまで良いなあと思ったのは初めてで。
黒インクが好きで「濃さ」を求める人が意外と多い理由がちょっとわかりました。
鉛筆のように軽々サラサラとした書き味とともに、このインクに感心している次第です。
さっそく、ひと箱、新しいものを注文してみました。
(2000円台で買えたペン本体に較べると、540円というのはちょっと割高だけど…メイドインフランスなのだ!)
ネットでの情報を見ると、このインクは昔は顔料だったけれど近年で染料に切り替わったんだそうです。
確かにカラーペンを重ねた場合は残念ながらジワリと滲みます。
とはいえ、気持ち良くびしっと強い線が引ける濃さがあります。
バンクペーパーの白紙の上だと、目にしみるほど黒々…
このペン先はEFで、アートペン内では「スケッチング用」というジャンル分けがされています。
(他にレタリングやカリグラフィ用が数種類揃っています)

EFとはいえ、国産ペン先で言うと中細くらいなのかな?
インクによってはもっと太くなるかも。
個体差でこうなのかもしれませんが、線巾はとにかく全然EFっぽくないので、私のはノート大量書きや手帳面にちょうどいい感じです。
(とても硬いペン先なので、筆圧によって抑揚をつけたりは出来ません。)
もちろん、本来推奨されている用途であるイラストの線描きなどにも、インク特性とあわせて最適な感じなのはさすがのロットリングと思います。
顔料インクだったら更に絵系の使いみちが拡がりそうなんですが、手入れも大変そうなので仕方ないですね〜
せっかくのロットリングなので製図ペンなど使ってみたい気もしてきました。
昔はそういう図面をIllustratorに起こす仕事をしていたのに、やることが逆行してきた気がしますよ!
おしりの長い軸デザインですが、軽量な軸です。
キャップは軽めの力でも外せる勘合式で気密性はそれほど良いとは言えませんが、欧州規格のカートリッジやコンバーターも入るので万年筆として扱いやすいのも魅力です。
今のところ、その軽いところを生かして、机上では無印良品の歯ブラシ立てに差してデスクペン化しています。
(どちらでも一応大丈夫ですが、キャップ側を下にした方がぐるぐる動かず安定します。)
この歯ブラシ立て、私が買った頃は白しかなかったんですが、今は可愛い色でいくつか出てますよね。
あまり重くない、そして万が一倒しても惜しくない価格と品質の軸であることがおすすめですが、気軽にお気に入りの筆記具をスタンド置き出来るので、書きもの好きな方々にはおすすめな雑貨なのです。
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・・・とまあこんな感じに、(忘れかけていたり、以前は個人的にそれほどな評価でもなかった)手持ち在庫の良さも再発見して活用しよう。という方向性も持ちたいと思います。
それでも、物欲はヒタヒタと絶え間なく、背中の後ろをついてくるのですが。