忙しくなると心の余裕がなくなって、繊細なモノを扱うのが面倒になるのか、
それとも手先がアナログ道具向けに切り替わらないのか?
万年筆(を含む高級筆記具)から気持ちが離れてしまう期間 というのが時折やってくるのです。
それもまあ仕方ないか。
というわけで、そんな期間に重宝する日常用ペンはこのごろsignoとなっています。

「良い感じの色」ばかりを集めてウキウキしていた上の記事の時点では、そんなでもなかったんです。
ところが今や、シグノはメイン使いとなりました。
しかも、黒色インクが一番好きになりつつある不思議…。

・Lamy tipo(ピンク軸)に入れた SignoRT1用0.38青芯
・Lamy tipo(オレンジ軸)に入れた SignoRT1用0.38黒芯
・Signo RT1 0.28ブルーブラック
・Signo RT1 0.28黒
・Signo キャップ式 0.28黒
最近のお気に入りがこの一団なのです。
Lamyティポのオレンジは10年近く前に買いました。
ラミー純正のローラーボール芯もまあ悪くなかったけれど、大味な書き心地ゆえに用途が限られて、それほど使い込むことなく今に至ります。
ただ、この軸は「多くの日本製ノック式ゲルボールペン芯を換装できる」ことに昔から定評があります。
ラバーグリップはなるべく避けたい派の私ももちろん、一時期に熱中してジェットストリームやサラサの芯など入れてみたことが有り。
(しかしもともとボールペンはそんなに使わないし、メーカーによってはピッタリそのまま交換可能というわけでもなく微調整加工も必要。
「ふーんなるほど」と思ったぐらいでそのまま忘れ去ってしまった….。)
シグノにハマり始まった今、ノック式の芯ならラミー軸にOKとコミミにはさみまして入れてみたら何と!
長さを切ったり太さを巻いたりの追加作業ナシでも、違和感なく芯が入れ替えられることに気付いてびっくり。

換装好きな方々の間では常識なことであったようで、続々と「自分もやってますよ」と各所で言われてホホゥと感心した次第です。
その他、パイロットのjuiceやぺんてるのエナージェルなどを入れている人もいらっしゃるとのこと。
(私が手持ちのもので試したところ、エナージェルはラミーの穴直径では揺れやすいです。
芯先の根元近くをテープ巻きで少々補強する等の加工は必要な気が。)
ネットで検索してみると、ティポとの換装術を次々と知ることが出来て、他に試したい芯も続々と出てきました。
なんと便利な世の中になったのだろうと思います。
とはいえ、シグノRT1の軸自体もかっこいいデザインで使いやすいのは確かです。
直径はラミーより細身で個人的にはこちらの方が好きなサイズだし、ノックの時に指に触れるクリップ上部の斜め角度なども、良いねぇと思っています。
しかし!
真ん中から下の比較的広い範囲がラバーのグリップになっているのがちょっと…
今はまだ、新しくてサラっとしているのでまあいいかという状況ですが、少々劣化してきてヌメっとしてくる頃を想像するとつらい…
こういう素材なので、ペンケース内のホコリも拾いやすいかもしれません。
というわけで、ビクビクしながら使っています。
(だんだんと、こちらのラバーな皆さんともうまく付き合いたい気分になりつつあります。)

ラミーtipoについては、持ってる全部のRT1芯を入れ替えるのもコストパフォーマンスとしていかがなものかと思いましたので。
先日、ピンク軸tipoを1本買い足して満足しました。
まずは0.38芯の2色を入れ、これで止めておこうと思います。
グリップも硬いプラスチックなので、ラバー苦手派としては有り難いです。
見た目も、Safariに通じるパキっとした綺麗色だし、隙なくオシャレな形状。

僅かに、個人的にうぅむとうっすら思うことがあるとすれば、グリップパーツ表面をわざわざツヤ消し加工にしてあるのでいくらかスルっと滑りやすい。
このあいだ購入したロットリングも同じように、持つところが溝で凹んでいるデザインですけれど、こちらは全体がツヤ加工の表面なので、手指にしっかり留まってくれるんですよね。
これは私が極度の指先乾き体質であるからとも言えますが。
ビニール袋の口などはまず一発で開けられず、スーパーの荷作り台ではいつも濡れた布に触りまくってから取りかかる。ぺろぺろなめたりしませんからね?
ラミー ティポは通販では1200円前後ぐらいからで購入可能です。
→ Amazon
PLとつくのが樹脂軸。
水性黒インクのローラーボール芯が入っています。
書きなぐり系のスケッチやアイデアメモにおすすめな感じの、じゃばじゃばした(←褒め言葉)書き味です。
キャップ式シグノは、最近、ドラッグストアで「超極細」と大きく書かれた吊るしパッケージに惹かれて何気なく買ったものなんです。
(0.28の軸はこれが初めてでした。)
シャリッとした爽やかな書き味と、ものすごくコマカ〜く書き込める細線に驚きまして。
こういうのは細字万年筆特有でボールペンで味わうことはないだろうと思ってきた、紙の繊維を分け入るかのようなトンガリ具合がここにも再現されました。
0.28の線が出るからこそなのかもしれないですね。
きりりとしていて、非常に制御しやすいペン先と言えましょう。
ボールペンなのに今どきキャップ式?と思っていた時期もありましたが、手帳の書き(描き)込み用として多くの方々におすすめ頂く理由、よーくわかりましたよ!
これが150円で日常使い出来る日本の文具レベルの高さに感動です。
上でもさんざん書いてきたようにラバーグリップは極力使いたくない派なんですが、もうこのキャップ式シグノに関しては仕方ないや…という感じになりつつあります。
(実際、換装情報がネット上でも見つからない。そういうサイズの芯なのでしょう。)
がっしりした口金パーツを含め、軸の構造あってこその書き味とも言えるのだろう、と納得せざるを得ません。
キャップも小さくて片手の中で外せるのでそれほど不便も感じなくなってきました。
それくらい気に入ったので、こちらも替え芯を用意してあります。