
酷暑の中、宅配便の人が巨大な筒を(兵器っぽく)かついでやってきたのはつい先日のこと。
上の写真のような、イタリア製の素敵な紙がたくさん届きました!
どれもそれなりに大きなサイズなんです。どうやって届くのか想像もつかないままポチってしまいました。
世の中には「良い紙」が大量にある…とうっとりしつつページを彷徨いましたが、実物の展示を目の前にしたら更に動けなくなりそうです。
今回まとめ買いしたのは、美しい文様が散りばめられたベルチーニという紙。
下記の解説ページによると「ルネサンス期フィレンツェ派の意匠からインスピレーションを得たもの」とのこと。
倉庫から出してきた古い在庫品ゆえに、ちょっとだけお買い得になっているとのことなので、全模様を2枚づつ注文してみました。
送料が900円ちょいかかったから、というのもまとめ買いの理由ではあるのですが。
届いてみると、さすが紙専門の有名会社だ!と感激するほどに工夫が行き届いた丁寧な包みだったのでした。
梱包の外装である、直径15cm近くの太さがある長い紙筒の両端は金属製の蓋がしてあってとても頑丈です。
(この筒は紙のストック用に、是非とも再利用させて頂こう…)
そのなかに格納された今回購入の紙は、薄紙にしっかりと包まれていたうえに内外にそれぞれ厚めの紙(←違う紙を注文してしまったのかと思ったくらい、立派なもの)でカバーされた状態で巻かれておりまして。
出してみると、巻き癖もほぼ無くフンワリと平らに広がってくれて、これにはびっくり。
こんなにもプロの技術ではるばる東京からド田舎の玄関先まで運んでくれるなら、総合的にはずいぶんお得じゃないでしょうか。
今春にパリから帰ってきて以来、(各種資料館や美術館、街角の柱壁に至るまで眺めまくった)欧州伝統文様に現在心酔しているといってもよく、図版本や事典を少しづつ増やし始めているのです。
そのさなかに、こんな良いものが手元に来てくれるなんて実に嬉しい出会いと言えましょう。

特に、それぞれ赤と水色でフチ取りされた上写真の模様がお気に入りなんです。
こんな表紙のノートが並んでいたら、何も考えず瞬時に買い集めてしまいそう。
どの紙もデジタルの画像で眺めていたときよりも数倍美しいといってよく、金色インクの上品な光沢や紙表面の粒子感は、ホンモノを前にしないとなかなかわからないかも。
販売ページにあるとおり、長期在庫による紙の縁の僅かな色焼けなども、この味わいはむしろ前面に出して愛でたい気もします。
本当に、見ていて飽きません。
予定している使い途としては、仕事(+趣味)上の図版資料として一定の面積分は見本帳的に保管したいのですが、もちろん、本やノートのカバーや部分的な装飾材料等にも使うつもりです。
本格的なカルトナージュは奥が深そうなのでおそらく無理としても、小さな文具を作ってみたり、貼り箱(手持ちの空き箱を豪華にする!)で活用したいという希望も有り。
ショップとしては「蔵出し第一弾」ということで、紙集めもまだ続きそうな予感にびくびくしていますが、良い買い物でした。
使い途の妄想だけでなくただじっと眺めたり、そーっと撫でたりするだけでも楽しい。
大切に使っていこうと思います。