
日曜日に行ってきました。

字幕版でみてきました。
期待通り面白かったです。
166分という久々の長編なので、やや通路寄りに席指定していたのですけど…時間が過ぎるのはわりとあっという間でした。
前作直後の場面から始まりますし、前作中での出来事が鍵になる現象も多いので、可能な限りPart1の予習はお勧めします。
(現在時点ですとAmazonプライムビデオで配信中)
原作では、現在文庫3冊組で出ている「デューン 砂の惑星」のちょうど後半からの内容。
Part3は絶対あると思うんですが、そこから次巻の「砂漠の救世主」の内容に入るんだろうなという終わり方でした。
小説とすっかり同じという感じでもなく、わりと現代的な演出(女性の意思や心の動きが物語を左右していく…)もされているし、悪役の暴力性などは増幅されている感じ。
しかし撮影構図から衣装に至るまで、隅々まで配慮され凝ったデザインが施され、この監督らしい美しい世界だと思いました。
私は、リアルタイムで知ったわけではないけれど1984年のデヴィッド・リンチ版にかなりハマった時代があったので。
今YouTubeなどで見ても、ストーリーもやっつけ編集だし、気持ち悪い場面が多いし、変な映画ではあります。
(でも、カイル・マクラクランはティモシー・シャラメに負けてない。当時も、かっこよくて感動した←個人の感想です)
しかし私はどうしてもあっちのDUNEが原風景なので、ヴィルヌーヴ版の丁寧さとメッセージ性の重さに動揺してしまうんだよな。
そうそう、
主人公の妹であるアリアはリンチ版では幼児だったので、今作では(夢の中のシーンとはいえ)普通に大人の姿で出て来てわりと驚きだったのでした。
アニャ・テイラー・ジョイは売れっ子過ぎて、このごろは何の映画にでも出ている感じだな…
あと、かつてスティングが演じてそのインパクトに
「これは…コメディなのか?」とすら思ったフェイド・ラウサ役。
今回、オースティン・バトラーが更に上を行く存在感で熱演しています。
白黒の闘技場シーンと、空に弾ける花火の禍々しさはさすがヴィルヌーヴ監督で、その視覚効果に感動でした。
原作視点で言っても、今作Part2は、DUNE世界のなかでは非常に重要な橋渡しと転換があります。
今後Part3が作られ、それがほぼ原作通りであるならば、今回よりずっとダークで破滅的と言ってもよい展開となるし、現代に通じる内容の大きな教訓が提示されるはずです。
映画としては見たいような見たくないような、複雑な気分です。
新訳版の小説は、「砂の惑星」「砂漠の救世主」に続き、最近「砂丘の子供たち」が刊行されました。
DUNEは多くの世代と何千年もの期間を描く大河SFなので、まだまだ続きがあります。
このままどんどん読み進めていきたいと思います。
(現在「砂の惑星」はグラフィックノベルでも出ていて、これはけっこう読みやすいですよ。
大判のマンガ本なのに、わりと字が小さいのは予想外だったけど…)
ヴィルヌーヴ版、今後どこまで映像化してくれるのか…興味津々です。
あと、デューン世界が好きならプログラムは買ったほうがいいです。
インタビューや制作裏話、用語解説など、1000円のボリュームは充分あって大満足でした。

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原作小説(新訳版)はこちら。Kindleもあります。
○ デューン 砂の惑星〔新訳版〕 上 デューン・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)
○デューン 砂漠の救世主〔新訳版〕 上 デューン・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)
○デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)
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